鈴鹿:18号車が見事なタイヤ戦略で今シーズン初優勝!39号車はGT4クラスチャンピオン

鈴鹿:18号車が見事なタイヤ戦略で今シーズン初優勝!39号車はGT4クラスチャンピオン

> 18号車が今シーズン6チーム目のウィナーに

> 82号車がGT4クラスで今シーズン初優勝

>  鈴鹿大会レース1リザルト

9月13日(土)に鈴鹿サーキットにて、Japan Cup Rd.7にあたるレース1が開催された。午前中に行われたQ1を担当したジェントルマンドライバーが最初のスティントを担当した。

決勝に向けたスタート進行が行われている最中に雨足が強まり、レースはセーフティーカースタートへと変更。2周目のフォーメーションラップが終了するタイミングで、SCがピットに戻りレースがスタートするという流れとなった。

ポールポジションからスタートした24号車Max Racingは今シーズン2勝目を追いかけて130Rの出口あたりから隊列を整えスタートしたが、いきなりシケインをカットしてしまい5秒のタイムペナルティが科された。

そのまま24号車はピットストップまでリードを維持していたが、2番手スタートの666号車seven x seven Racingが事実上のリードカーとなっていた。しかし、前回の岡山レース2で2位フィニッシュを記録したことから、10秒のサクセスタイムがピットストップ時に加えられていた666号車も、ドライバー交代後にリードをそのまま引き継げる保証はなかった。

そんななか、ピットウィンドウがオープンすると24号車、666号車、296号車Hitotsuyama with Cornes Racing、555号車MAEZAWA RACING、9号車BINGO Racing with LM CorsaのPro-Amクラス勢が一斉にピットイン。このクラスでは、プロドライバーの走行時間を伸ばすために最速でドライバー交代を行うのが常説だが、3番手を走行していた18号車TEAM UPGARAGE with ACRのAKITAはオーバーカットを狙ってピットウィンドウクローズ直前までスティントを引っ張った。

早めにピットインしたチームはまだ路面が濡れていたことからウェットタイヤを再び装着して出走していたが、最後まで入らなかった18号車はドライタイヤを装着。3位でコースに復帰したが、最初は路面コンディションがタイヤと噛み合わずにポジションを失ってしまった。

しかし、その後すぐにドライラインが現れて、18号車の快進撃がスタート。ものの5分程度で一気に前方のウェットタイヤ勢を次々にオーバーテイクし、リードに浮上。その頃、45号車PONOS RACINGも同様に後方からの追い上げを見せており、最終的にはその2台がファステストラップを更新し続け、45号車は2番手まで上がった。

表彰台の最後のスポットをかけたウェットタイヤ勢の争いを制したのは、296号車。後方のドライバーもポジションを上げることができず、富士大会ぶりに表彰台を獲得した。

結果的に18号車は見事な戦略で今シーズン初優勝を掲げた。7レースが開催されたなか、6チーム目のウィナーが誕生し、シリーズ全体の競争力の高さを再認識できるレースとなった。

そんなレース1の結果により、シリーズチャンピオン争いの最終候補者が絞られた。ランキングトップは296号車の104ポイント。2位は666号車Bankcyの99ポイント。3位は9号車の97ポイントで、最後に45号車の79ポイントで、合計4チームによってチャンピオン争いが繰り広げられることとなる。

一方、GT4クラスは82号車ZENKO RS GARAGE with SUNRISE BLVD.が今シーズン初優勝。昨年のGT4クラスチャンピオンの末廣武士を起用し挑んだ今大会で、39号車TGR INDONESIAの全勝記録に終止符を打った。チェッカー後には、国際映像で牧野義知が涙を流す姿も映され、チームにとって大きな意義のある優勝であることが伝わる瞬間だった。

それでも今回のレース結果を経て、39号車は今シーズンのGT4クラスチャンピオンを獲得。開幕戦から岡山まで6連勝を記録して、圧倒的な速さと安定性を見せたハリダルマ・マノッポと野中誠太は、チャンピオンにふさわしいシーズンを戦って、最終戦を前にしてタイトルを獲得した。

明日のレース2は9:00からスタート。いつも通り、SROの公式YouTube チャンネル「GT World」にて、無料でLIVE配信され、日本語と英語の実況から選んで視聴できる。